予防法務の新しいあり方を模索したいと思います。
先日、某電機メーカーから独立した社長さんとお話した(飲んでいた笑)際、弁護士にコメントを求めると、保守的な回答、こちらも予測がついている回答しか来ないとぼやいていました。
確かに、そうであろうことは同業者として容易に想到できるし、実際その時も、私は、例外はあれどそういうものですよね、と言いました。(もう少し具体的な話もしたけどそれはそれ笑)
弁護士業界では、経営者が自分の背中を押して欲しい気持ちは理解できるが(いや、それすら理解しない弁護士もいるかも)、そこはコンサルタントの仕事であって、弁護士はガーディアンである、との認識が未だ強いように思います。
その理由は、意思決定過程における役割分担意識によりあえてネガティブ意見を述べているのはもちろんですが、私見を追記すると、弁護士は紛争解決業務においては相手方・裁判所・利害関係人・時にはクライアントすら自分の敵になってしまうため、防御意識、有り体に言えばリスクを取りたくない意識が極端に強いことが影響しているからだと思います。
でもね。
人生(ビジネスもプライベートも)、リスクを取るべき時に取ってなんぼでしょう!
そうでじゃなきゃ、面白くない。発展がない。人にも社会にも貢献できない。
もちろん、リスクの大きさや取り方については、その人のタイミングや器というものがある。
取るべきでない時には、状況がそれを許さないことでしょう。
ただ、リスクを取りたい時。
そしてその目的に、私が賛同できる時(その仕事に愛と正義がないなら、賛同しません。迎合はしません)。
頭ごなしに法令や判例を盾にアイデアを否定するのではなく、仮に法律回りがそうであったとしても、じゃあどうすれば適正適法に実現できるか、理論と心と直感をフル活用して模索していく。
トラブルの場面では、民事紛争を熟知し刑事弁護人として困難な示談交渉を数多く経験し人間心理を学んだからこそ、トラブルの火種への勘が働くし、火消しの場面では、女性らしい柔らかな人当たりと男性的な強面の両面を使って被害最小限で済む。
これからは、そんなお仕事をしたい、と思っています。
蟹座新月・皆既日食の日に。