9月9日、先輩からのお知らせで知ったイベント「Zen2.0」@鎌倉建長寺&鎌倉学園に行ってきました。
マインドフルネスに関する、教義や専門分野を超えたボーダーレスな国際フォーラム&ワークショップです。
8日は先約があり残念ながら行けなかったのですが、両日参加したかったなあ~!と思う、豪華な顔ぶれ&内容。
参加したうち、スタンフォード大学のスティーヴン・マーフィ重松先生の講演で特に心に残ったことがありましたので、書留めたいと思います。
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人間は、不完全である。
優秀とされる学生たちの大部分は、完璧を目指し、自分の欠点(と思われるところ)を「変えよう」とする。
しかし、思考や意志の力を用いて自分を「変える」ことは困難であるし、本来の自分を否定する方向のエネルギーとあるがままの自分を認めたい方向の相反するエネルギーの間で葛藤が生じて苦しい(この段落は小川の補足的解釈も含まれています)。
ところが不思議なことに、逆説的ではあるが、
「あるがままの自分」を受け容れると、「変わっていく」。
まるで日本の金継ぎの技術のように、壊れてバラバラになった不完全な物体が、自己受容という金属によって統合され、かえって傷が美しい芸術品となる。
先生は、こうもおっしゃっていました。
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私たちは、月のようである。
地球から見ると、月は、光に照らされている同じ面しか見えない。それが普段の自分。社会に向けて見せている自分。
私たちは、残り半分の、影の部分を、あたかも存在しないかのように扱ってしまいがちである。
しかし、この影の部分も、自分であると認めることで、healingが起こり、私たちは全体性を取り戻す。
それは、影に光を当てる作業である。
全体性を取り戻すことで、私たちは、よりよく生きることができるようになる。
建長寺のお堂で、初秋の爽やかな風に吹かれながら聴くお話とワーク(隣の人同士で「Who are you?」と10回聞き合って答えを傾聴するワーク、生きていて良かった瞬間のシェア)に、心の痛みが浄化されていくようでした。
この私の傷も。
みなさまの傷も。
美しい芸術品になるときが、来ますね。
今日からでも、少しずつ。
龍雲。