夢を見た。
真っ青な、夏の空。
入道雲。
あたり一面に、ひまわりが咲いている。
背丈は1メートル以上あるだろう。
小さな子どもの私は、下から、黄色いひまわりの花が風にゆらゆらと揺れているのを見ている。
麦わら帽子の作る影が、まばゆい陽の光とコントラストを描く。
白地に赤のギンガムチェックのワンピースの裾が揺れる。
足元は、ひんやりとした土。
じんわりと頬にしたたる、汗。
土と、風のにおい。
蝉の声。
真夏の暑さにもかかわらず、なぜか、私の胃は、冷たい。
胃がキーンと痛む。
胃の痛さゆえなのか、何か心が痛いのか、分からないけれど、涙が零れる。
私は、ひまわり畑を進む。
見上げると、黄色いひまわり。その向こうに、夏の青空。
夢は、そこで終わった。