「打てば響く」「超速」「スピード感」「即レス」・・・等々
こうしたことが、仕事をしていると、特に、尊ばれがちだ。
確かに、速いことは、良いことだ。
早めに予測し、判断し、決断し、迅速に手を打つことで、ブルーオーシャンで独り勝ちできることもあるし、かりに打った手が間違っていても、傷が浅く済むことが多い。当然、成長スピードも速くなる。それだけ、強く、大きく育つ。ひいては、社会のお役に立つ。
もっと小さなことだとしても、速くメールを返すこと、速く提出物を作成すること、速くコミュニケーションを取ること、速く段取りを整えること、加えて、正確性や仕事の全体の流れを把握した上での気遣い(仕事を渡す先の相手が仕事をしやすいように細やかに配慮する)が、業務や職場のコミュニケーションを円滑にし、信用や評価に繋がる。
うん。分かる。そうだよね。
「仕事のできる人」になりたくて、
そう認められたくて、認められれば居場所ができるような気がして、
それから、みんなが楽しみながらでも真剣に仕事ができるようにしたくて、20代のころからずっと、頑張ってきた。
だから、「速さ」を追求した。
幸いにして、私には、判断業務においても、事務においても、コミュニケーション業務においても、仕事を速くやる才能があるみたいだった。走ったり歩いたりは遅いけど。
だんだんと忙しさが増してくると、手持ちの未回答、未着手のものがどんどん増えてきて(それこそ電話1本、メール1本から)、「速く打ち返してしまわないと、忘れてしまうから、すぐやる、すぐ返す。」という状態になった。テニスのラリーをいくつも掛け持ちしているような状態だ。
携帯電話、メール、LINE等のSNS、どんどん、24時間体制、即時かつ既読未読が相手に分かる連絡手段が増加して、人と繋がることが容易になり、知人がどんどん増え、プライベートでも、返信は「速くしないと忘れてしまうから、すぐやる、すぐ返す。」ようになった。
従来の飲み会、旅行やイベント、交流会のほか、「発信者」の急激な増加、開催が容易に可能なオンラインイベントの隆盛により、様々なお誘いも増えた。
こうしたことにも、仕事と同じノリで、速く返信するようになった。
そうすると、
「本当の自分の気持ち」をじっくり味わって、自分の「今は行きたい」「今は行きたくない」という、一番大切な自分の気持ちから決めるのではなく、
頭で判断するようになってしまう。
「付き合いが悪いと言われたくないから」「この人にはお世話になっているから」「他の予定がないから」「何か気が乗らないけど行けばたぶん楽しいし」「いい人に思われたい」・・・等々。
忙し過ぎて、今の季節の気温や風の匂いや雲の動きや光と影の濃度、側にいる人や動物の温もり、食べているものの味や香りや温度や触感、自分の臓器たちの様子、そうしたことが目に入らなくなる。
ふと気が付けば、スケジュールどおりに動く、機械のような自分が当然になって、女性であれば当然の生理現象による体調や精神の波や、不定愁訴のような体調不良といった自分の思考がコントロールできないことを、憎むようになる。それこそ、身体からのメッセージなのだけれども。
本当に大切なのは、まずは、自分の健康な心と身体と精神なのに。
機が熟すように、気持ちも熟されるまで待とう😊#朝瞑想のひとこと#気が熟すというダジャレではない#気が付けば3だらけ#世界を構成する素粒子は3種類#国会議事堂前駅 pic.twitter.com/LMdh1PwlBk
— 小川 正美/たまに戦う弁護士・心理カウンセラー (@MasamiOgawa_LLL) July 15, 2021
※今日は、こんな言葉が湧いてきた。
そう。だから、私は、ゆっくりと決める。
特に、自分の大切な時間やエネルギーを費やすことがらについては。
ゆっくりと動くって、心地良い。
自分を俯瞰して見ているもう1人の自分の意識が、自分の身体と心の隅々まで、スキャンしてくれていることを、物理的実体としての私(脳で思考している私)が感じ取れるから。
一言で言えば、「見守られているような感覚」がするから。
ゆっくりと過ごすのは、緩やか、丁寧。
神様のチェスのように、あれもあり、これもあり、たくさんの選択肢や可能性を目の前に並べて眺めて、今の自分の本心がどれを最も選びたいのかを、気持ちが湧いてくる、或いは、インスピレーションが降ってくるまで、ゆったりと待つ。
そう過ごすこと自体の豊かさを感じているうちに、そのうち、「どれであっても、私は幸せ」「どれであっても、何とかなるよね」という、鷹揚な気持ちになる。「これじゃなきゃダメ」という執着、固執から離れることができる。
心の緊張がほぐれると、自然と、身体の緊張もほぐれ、楽な心地になる。
そして、このプロセスは、とても自分を丁寧に扱うことだ。
以前も、忙しい時こそ丁寧に。と書いたっけ。
そして、ゆっくりとしている方が、やはり、結果として、良い流れに乗るのだと思う。
ちなみに、「速い」は男性性、「遅い」は女性性の特徴なのだそう。
本当に、そうだなあ、と痛感している。
ゆったりとしていると、仕事も、プライベートも、上手くいく。この「上手くいく」は、自分の欲望のままというよりは、収まるべきところに収まる、といった感じ。
もしかすると、「ゆっくり」自体が、予祝の一環なのかもしれない。
そうそう、予祝の会をこの前仲間うちでやったの。楽しかったよー!
マミコちゃんがブログにレポートしてくれました。ありがとうございます!
ねえ、皆さま。たまには、ゆっくり過ごしましょう。
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