『大豆田とわ子と3人の元夫』が最終回を迎えた。
久々に、嵌ったドラマだった。酸いも甘いも嚙み分けた、でも人生を楽しみたい大人たちのためのドラマ。
タイトルどおり、とわ子さんには3人の元夫がいて、3人から言い寄られ、最終回では、3人から同時に、
「大豆田とわ子は最高ってこと。」
と言われるという、女性からすると羨ましいかぎりのお話だった。
このお話の良いところは、新しく登場した3人の男性からモテるのではなく、自分のことをよーく知っているし愛されていたけどお別れした元夫たちから愛されているところなんだよなあ、と思った。
これから恋が始まるときには、相手を知ろう理解しようとし、年齢を重ねていればある程度はお互いに嫌なところもあるのだろうと覚悟してはいるものの、まだまだ自分も嫌なところを隠している。
でも、「元夫」には、通常、何も隠していない。
というより、むしろ、平時とは異なる非常事態の醜い自分を曝け出しているのが通常だろう。たとえ、それが塞ぎ込むような、交わす言葉のないお互いを避けるような空気感だけだったとしても、その空気から伝わる情報には自分の(互いの)ネガティブな感情が包摂されている。
ゆえに、元夫婦は、離婚後は連絡を絶つことも多いし(私もそうだし周りにもそういう人は多い)、子どもがいて面会交流を実施するために連絡を取るとしても、あまり積極的でない人も多いと思う。後者は、私が弁護士であるゆえにそういう葛藤が未解消の元夫婦をよく見るだけかもしれないが。
だからこそ、「元夫たちから今も愛されている」というこのドラマが光るのだ。
みんな、きっと、本当はそうであって欲しいから。
ほとんどの人は復縁をしたいというわけではないし連絡を取りたいわけでもないだろうが(私もそうだ)、心の奥底の宝箱の中に大切に収納している愛し愛された思い出の存在を、「ここに、あの人との思い出がある。」と、お互いに、認識しておきたいのだ。思い出の部分、心の中の点みたいな部分だけは、両想いであって欲しい、というか。
そうだとすると、別れに至るまでの傷がずいぶんと癒されるから。
この他にも、最終回では、とわ子さんの亡くなったお母さんとお母さんを愛していなかった(と思っていた)お父さんから、とわ子さんは愛されていたんだということが分かるシーンがあって、とても良かった。
これも、過去に行き違いのあった関係だ。
現実では、こうした近しい関係においては、愛されていたということを確認するのは、難しいことも多い。
だからこそ、物語の中で、「過去に上手く愛することができなかった相手」「愛されていないと思っていた相手」から、すごく愛されているんだ、ということが分かりやすく表現されると、人の心の琴線が揺さぶられるのだろうと思う。
そして、もちろん、タイプの全く違う3人の元夫(私もみんな好きなのでとわ子さんの気持ちがわかる)たちから愛されるほど、賢くて、優しくて、面白くて、チャーミングなとわ子さんにも、憧れるのだ。
とわ子さんは、お父さんから、
「私が、あなたを転んでも一人で起き上がれる子にしてしまった。」と謝られた時、
「違うよ。私は今は1人だけど、田中さんも佐藤さんも中村さんも(注:元夫たち)、私が転んだ時に助けてくれた人だよ。」
ということを言っていた。
父親からの謝罪という愛情を受け容れつつ、自分はちゃんと1人じゃなかったよと言って父の罪悪感を軽くしてあげるこのシーンが、とても好きだ。
で、いいないいな~、と羨ましがっていて気が付いたのだけれど。
私も、3人の男性たちから愛されてたな。と思ったの。
20代の時は元夫、30代、40代それぞれの一番長く付き合った元カレたち。
みんな、私が転んだ時に助けてくれた人たちだ。
ちょっと主人公気分で嬉しいのだ。うふふ。
★ご参考
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